種、タネ、たね

2013.10.15 Tuesday

0
    キノコバエのせいで、しばらくご無沙汰だったブログの更新。(いい訳です。)
    すっかり秋らしくなり、周りの木々も次第に色づいてきました。つい最近までの真夏日はどこへやら、ぐっと気温も下がって朝晩は寒いほど。
    夏野菜もそろそろ終わりを迎えようとしている中、農園では少しずつ夏野菜の種取りを始めました。


    こちらはオクラ。莢はとても堅く、このように縦にヒビが入ります。
    中には深緑色の種が。


    巨大ズッキーニ!種用ともなるとかなり大きく、3kg程あります。
    もともと緑色の品種ですが、熟してオレンジ色に。


    種採り用長ナス。大きさがわかるように手袋を置いてみました。
    通常出荷するサイズはこの3分の1ほど。


    トウモロコシ。
    アワノメイガの食害がひどく今年はほとんど出荷できなかったので、来年こそ!


    甘長とピーマン。熟すとこんなに真っ赤になります。
    比較的採り易い果菜類の種。中身を取り出して、水で洗ってから乾燥させます。


    鷹の爪。乾燥させてから種用に選別します。


    小豆。こちらも乾燥させてから脱粒し、良い粒を来年の種として残します。


    夏野菜ではないですが、乾燥の終わった小松菜の種。頂いたかわいいビンに入れてみました。


     農園を始めてから少しずつ続けている自家採種。気付けばその種類は20種類ほどになりました。
    自家採種の種は強い!です。同じ品種でも、不思議と自家採種のものの方がより元気に逞しく育つのです。「種が土地を記憶している」とでも言うのか、種を採り続けると、次第にその土地に合ったものになっていくのでしょう。環境が違えば気候も違うし土も違う。その土地土地にあった種を取り続けることは種そのものの多様性、生物の多様性にもつながります。

     ホームセンターや直売所など、市場に出回るそのほとんどの種が「F1」と呼ばれる種です。F1種とは、形や見栄えが良く耐性があり、大量に流通出来るように人工的に交配された種のこと。F1が市場に出回る以前、昭和30年ごろまでは農家が自分で育てた野菜から種を採るということが当たり前でした。

     F1種は一代限りの種のため、種を継いでいくことができません。仮にF1種から種を採ったとしても、形が揃わなかったり、性質の違うものができてしまったりと生産が安定しないのです。結果、農家は種を種苗会社から買わざるを得なくなります。

     また遺伝子組換え種子にも注目です。遺伝子組換え技術とは遺伝子を人工的に操作することで、自然界には起こりえない生命を誕生させる技術のことです。1966にアメリカで初めて除草剤耐性や殺虫毒性を持った遺伝子を組み込むことで、除草剤を使っても枯れない、虫が食べれば死んでしまうというトウモロコシや大豆、ナタネが作られました。
     
     遺伝子組み換え技術がこれまでの品種改良や交配と明らかに違うのは、生物の種類に関係なく交配ができてしまうという点です。言ってしまえば、トウモロコシの遺伝子を取り出して、ネズミに入れてしまうことも出来てしまうわけです。そんな自然に逆らった技術が、人にも環境にも本当に影響がないと言えるんだろうか。「直ちに影響はない」という言葉、どこかで聞いたような…。

    当たり前のことですが、野菜は種からできます。その種はどこから来て、どうやって育てられたものだろう?種を考えることは、私たちの食の未来にもつながります。


    12月22日(日)には、多治見にて「世界が食べられなくなる日」の上映を企画しています。(詳しくはこちら:http://www016.upp.so-net.ne.jp/daizu-trust/pg150.html)遺伝子組換え技術に詳しい天笠啓祐さんの講演会も併せて企画していますので、ぜひ足をお運びください。

     
    東京国分寺にあるカフェスロー。ここには、「つづくたねのプレート」という在来種の野菜のみを使ったランチプレートがありましたよ。http://blog.cafeslow.com/?eid=1151883​

    また、吉祥寺では「種市」という固定種、在来種をテーマにしたイベントも定期的に開催されているようです。面白そう!http://www.organic-base.com/topic/tane/index.html


     

    今年は成り年なのか、柿がたくさん実を付けています。
    関連する記事
    コメント
    コメントする
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL